令和3年2月に、新型コロナ対策として産業雇用安定助成金が創設されました。厚労省の公表によると、その後の7カ月(9月末時点)で、利用対象者数が7382人に達しました。

同助成金は、在籍出向により雇用維持を図る事業主が対象で、出向元・出向先の双方の事業主に対し、賃金等のほか、出向運営費についても助成を行います。

利用対象者の内訳をみると、中小企業から中小企業への出向が最多の2632人で、大企業・中小間だけでなく、中小同士の人材のやりとりが活発な実態がうかがえます。

出向元の約8割は雇用調整助成金も受給中で、厚労省では休業と在籍型出向(雇用シェア)を併用する形で雇用の維持が図られていると分析しています。出向元・先ともに、同助成金について7割以上が「評価できる」と回答しています。